トルティーヤを知る

トルティーヤは、とうもろこしの一大産地メキシコで生まれた 極薄パン。

おかずを乗せて巻いて、手づかみで食べるのに便利なパンです。

トルティーヤの歴史と風土

メキシコは世界有数のとうもろこしの産地で、とうもろこしを主食としています。トルティーヤはとうもろこし粉や小麦粉を使ってつくる平焼きのパン。スペイン人が入植する以前から、現地人が食べ継いできたパンです。アメリカなどメキシコ以外の国では、小麦粉でつくるトルティーヤもあります。

トウモロコシは粘りが少なく、そのままではまとまりにくいため、石灰を加えて粘りを出します。生地を両手のあいだに挟んでたたくか、板の上で押しつけながら、直径25センチ程度に丸くのし、鉄板の上で強い火で焼きます。すぐに膨れるので、たたいて返し、少し焼くとできあがりです。簡単なようでいてコツがいるトルティーヤづくり。焼き方が下手だと、お嫁に行ってからもめごとの種になるからと、トルティーヤのつくりかたは花嫁修業のひとつになっているそうです。女の子が年頃になると、母親からトルティーヤのつくりかたが伝授されます。

トルティーヤの食べ方

トルティーヤは主食から間食まで、幅広く利用されています。具を挟む、巻く、包む。さらに焼く、浸す、揚げる、など、さまざまに活用される万能食材なのです。メキシコでは朝食、昼食をしっかり食べ、夕食は甘めのパンであっさり済ませることが多いようです。トルティーヤは朝食、昼食でさまざまに活躍します。

代表的なトルティーヤ料理としては、好みの具を挟んでソースをかけ、2つに挟んで食べるタコス、巻いて食べるブリトーなどがあります。